レーザー距離計 Leica DISTOシリーズの精度は、平均値ではなく、標準偏差の2倍です。測定精度は、国際標準化機構の推奨項目 ISO/R 1938-1971 に対応しています。
この記事では、
- 定期的な機器の精度チェック
- 精度がおかしい?と思ったときの確認方法
として、簡易的に精度を計る方法をご紹介します。
レーザー距離計の精度は、標準偏差の2倍
下記の図をご覧ください。標準偏差の2倍とは、グラフのグレー部分にあたります。
平均値ではありません。
レーザー距離計の精度チェック方法
DISTOの精度チェックは、測定を10回行い、その数値を使って計算します。
本ページ最下部に、計算用のExcelシートをダウンロードいただけますので、
あわせてご利用下さい。
Leica DISTO D810 touchという機種を例に、精度チェックをしてみます。
【手順】
(1)1~10mの範囲で測定する長さを決めて、基準値とします。
(2)レーザー距離計で10 回測定します。
(3)10回の測定が終わったら、全ての測定値の平均値を算出します。
(4)10 回の測定値の標準偏差を算出します。
(5)測定精度を算出します。これは、標準偏差を2 倍したものに、平均値から基準値を引いた数値の絶対値を加えます。
この例では、Leica DISTO D810 touchの測定精度は「±0.7mm」という結果です。
精度の仕様は、レーザー距離計の種類によって決まっています。
Leica DISTO D810 touchは、10mで±1.0mmという精度のため、
この簡易チェックでは「精度範囲内」という結果になります。
上記の計算手順を、PDF形式の書面でまとめてありますので、ご活用ください。
ダウンロードはこちら >>
注意点
- 小数点以下の桁数に注意して下さい。(小数点以下6 桁で計算します。)
- 推奨されている測定環境の範囲内にて行って下さい。「推定されている測定環境」は、各機種のマニュアルに従ってください。
- 測定温度範囲内で行って下さい。
- 測定対象面は、測定エラーの出る可能性のあるところで行わないで下さい。
精度計算用Excelファイル
測定精度の計算ができるExcelファイルをダウンロードしてお使い頂けます。
基準値、測定値(10回分)を入力するだけで、
測定精度(mm)が自動的に算出されるようになっています。
下記アイコンをクリックすると、ダウンロードできます。
レーザー距離計DISTOシリーズは、ホームセンターをはじめ、
インターネットや家電量販店でお取扱いがあります。
また、企業で購入される場合は、機械工具・計測機器関係の商社、
測量機器の代理店でもお取扱いがございますので、
御社のお取引企業へお問い合わせください。
レーザー距離計の在庫やデモ機がある店舗、
3D Distoやレーザー墨出し器Linoの見積依頼をお考えの方は、
下記をご参考になさってください。