レーザー距離計や測量機器を販売するライカ ジオシステムズ株式会社では、レーザー墨出し器 Leica Lino(ライカ リノ)シリーズも販売しています。
2018年3月には、10数年に及ぶ光学・電子工学の知見や経験をもとに、ラインナップを一新。レーザー墨出し器本体に加え、アダプターや受光器もリニューアルしています。
今回は、新しく生まれ変わったLeica Linoシリーズの魅力についてご紹介します。
目次
レーザー墨出し器とは?
レーザー墨出し器とは、主に建物の床や壁などへ、基準からの位置を出すために行われる「墨出し」作業用のツールです。
たて・よこ方向の「レーザーライン」と、正面と上下左右の「レーザードット」で、正確な位置決めをすることができます。
建設現場をはじめ、工場、映像製作、ギャラリー、研究所、大学など幅広い業種で使われています。
動画でわかる!
レーザー墨出し器Leica Linoの魅力
フルリニューアルした最新のレーザー墨出し器 Linoシリーズの魅力を、スイス本社のプロダクトマネージャーである Elvir Malkoc氏が、
動画で解説しています。
日本語字幕を付けておりますので、ぜひご覧ください。
新レーザー墨出し器の特長
明るさと見やすさを両立した、
究極のラインレーザー
ライカのレーザー墨出し器は、もともと明るいレーザーでした。
今回の新製品は、従来品より、さらに20%明るくなり、
独自のレーザーコントロールによる長時間の使用も実現しました。
レーザーを照射するパワーが増加しても、
レーザーの強さを示す「クラス2」はそのままです。
新旧モデルの明るさ比較を記事にしました。
写真を交えて詳しく解説しておりますので、ぜひご参考になさってください。
こだわりの外観

デザインを刷新した新Leica Linoですが、どんな点に特徴があるのでしょうか。
まず、黒い部分は衝撃吸収のためのゴムパットで、強い衝突から製品を守るようにできています。
赤色部分のへこみと、ゴムパットの凹凸で、「持ちやすく、滑りにくいデザイン」という点にも配慮しています。人間工学の観点で設計されています。
レーザーを透過させる透明な部分は、強固なアルミニウム製で、仮に衝撃が加わったとしても、破損しにくいようなデザインになっています。
もしこの部分が壊れた場合でも、パーツのご用意がありますので交換できます。
電源部分の外しやすさ、ロックの操作性、ワンボタンなど、直感的に使えるような工夫がなされている外観です。
電源は、アルカリ電池と充電池

以前のモデルは、乾電池のみでしたが、新製品は、
- リチウムイオン充電池
- 乾電池
- ACアダプターで充電しながら
という3種類の方法で、電源が供給できます。
これで、電源の心配はほとんど解消されます。
- 赤色レーザー:最長44時間
- グリーンレーザー:最長28時間
※「Leica Lino P5」「Leica Lino L2s」は、「リチウムイオン充電池」が付いていませんので、充電池をご希望の場合は、別途単品で追加ご購入お願いします。
180度以上の長いレーザー照射

レーザーラインは、よこ(水平)方向は180度以上、
たて(垂直)方向は170度以上の角度で照射します。
たて方向は、本体の真上から、さらに後ろまで投影します。
アダプターで、レーザーを回転させる

レーザー墨出し器 Leica Linoシリーズの形は、底が平らで、
日本でよく見かける4本脚の形状ではありません。
新シリーズのLeica Linoには、全品にアダプターが付属しています。
モデルによって、水平方向に250°回転できるものと、
360°回転できるものがあります。

回転も滑らかにできますので、ラインの方向を変えたいときは、
ぜひこのアダプターをご活用ください。詳しくは、こちら。
1mで±0.3mmの精度
新レーザー墨出し器 Linoシリーズのライン精度は、
どの製品も、「1mあたり±0.3mm」です。
- 3.33mあたり±1.0mm
- 5mあたり±1.5mm
- 10mあたり±3.0mm
点の精度は、「1mあたり0.2mm」です。
全製品に「精度証明書」を同封
レーザー墨出し器 Leica Linoシリーズは、工場から出荷する際、
すべての製品をチェックしています。
全数検査です。
そして、合格した機種のみ出荷しています。
検査結果の値は明記していませんが、仕様範囲内であることを
証明書した「精度証明書」を同封しています。

さらに、様々な場所で使われることを考慮し、
温度や湿度検査を実施し、環境耐性の高い結果を実現するとともに、
製造工場の品質管理体制も、
ISOに定められている規定以上の厳格な管理がなされています。
防塵・防滴のIP54
レーザー墨出し器 Leica Linoシリーズは、防塵・防滴です。
水しぶきやホコリのある建設現場でも、お使いいただける仕様です。
IP54というのは、水とホコリについて、世界中で共通の規格です。
下記記事に詳しく解説しておりますので、ご興味がある方はご覧ください。
新レーザー墨出し器のラインナップと価格
新しいレーザー墨出し器 Leica Lino のラインナップは、5種類です。

製品名から、レーザーの色、ラインやドットの有無がわかります。
例えば、Leica Lino L2P5G であれば、この通りです。
- L2:ラインレーザー2本
- P5:ポイントレーザー5個
- G:グリーンレーザー
たて・よこラインを照射するレーザー墨出し器
上の図のように、たて・よこのレーザーラインを出すモデルが3機種あります。赤色レーザーとグリーンレーザー、それぞれご用意しています。


- 赤色レーザー(スターターキット):Leica Lino L2s
- 赤色レーザー:Leica Lino L2
- グリーンレーザー:Leica Lino L2G
Leica Lino L2s

Lino L2のスターターキット。ケースの替わりにポーチがついた、コンパクト版です。
■価格:製品ページをご覧ください。
■同梱物
・Leica Lino L2
・アダプター Twist 250
・ポーチ
・アルカリ電池用トレー
・ターゲットプレート
・クイックスタート
・精度証明書 Calibration Certificate Blue
※ 充電池ホルダーをご希望の場合は、別途ご購入ください。
Leica Lino L2

■価格:製品ページをご覧ください。
■同梱物
・Leica Lino L2
・アダプター Twist 250
・リチウムイオンバッテリー
・バッテリー充電用 ACアダプター
・アルカリ電池用トレー
・ターゲットプレート
・クイックスタート
・精度証明書 Calibration Certificate Blue
Leica Lino L2G

■価格:製品ページをご覧ください。
■同梱物
・Leica Lino L2G
・アダプター Twist 250
・アダプター UAL 130
・リチウムイオンバッテリー
・バッテリー充電用 ACアダプター
・アルカリ電池用トレー
・ターゲットプレート
・クイックスタート
・精度証明書 Calibration Certificate Blue
たて・よこライン・5ポイント照射のレーザー墨出し器


上の図のように、たて・よこのレーザーラインに加えて、
地墨点、真上の点、正面、左、右の5か所に点を出すモデルが2機種あります。
こちらも、赤色レーザーとグリーンレーザー、それぞれご用意しています。
- 赤色レーザー:Leica Lino L2P5
- グリーンレーザー:Leica Lino L2P5G
Leica Lino L2P5

■価格:製品ページをご覧ください。
■同梱物
・Leica Lino L2P5
・アダプター Twist 360
・リチウムイオンバッテリー
・バッテリー充電用 ACアダプター
・アルカリ電池用トレー
・ターゲットプレート
・クイックスタート
・精度証明書 Calibration Certificate Blue
Leica Lino L2P5G

■価格:製品ページをご覧ください。
■ 同梱物
・Leica Lino L2P5G
・アダプター Twist 360
・アダプター UAL 130
・リチウムイオンバッテリー
・バッテリー充電用 ACアダプター
・アルカリ電池用トレー
・ターゲットプレート
・クイックスタート
・精度証明書 Calibration Certificate Blue
5ポイントのみ照射するレーザー墨出し器

ラインはいらない、点だけでいい、という方には、
「Leica Lino P5」が最適です。
上記のように、地墨点、真上の点、正面、左、右の5点を照射します。
レーザー鉛直器のようにも使えます。
Leica Lino P5

■価格:製品ページをご覧ください。
■同梱物
・アダプター Twist 360
・単3アルカリ電池×2本
・ターゲットプレート
・クイックスタート
・精度証明書 Calibration Certificate Blue
※ 充電池ホルダーをご希望の場合は、別途ご購入ください。
赤・グリーン、両方で使える受光器

別売のレーザー受光器「Leica RGR 200」は、
赤色/グリーン、両方のレーザー墨出し器に使えます。
レーザーをキャッチする受光部分の長さは「85mm」と大きく、
最大80m離れても、レーザーを受光できます。
外観は、1.2mまでの落下に耐えうる「衝撃吸収のラバーパット」を
採用しており、水と埃の保護等級も耐じんあい・耐噴流のIP65です。

本体の横に付ける持ち手は「ブラケット」と呼んでおり、
ポールやレーザーレベルのスタッフなどに取付けて、使うことができます。
■価格:製品ページをご覧ください。
3年保証とアフターサービス
レーザー墨出し器 Leica Linoシリーズの保証期間は、通常2年です。
ご購入後、Web登録いただいた方は、保証期間がさらに1年延長し、3年になります。
この間、製品に起因する不具合があった場合は、無償で新品製品に交換します。
保証期間を過ぎた製品は、
市場価格より低い価格で有償交換になります。
つまり、Leica Linoシリーズは、修理はしません。
不具合の場合は、すべて交換というアフターサービスです。
レーザー墨出し器用の三脚
レーザー墨出し器 Leica Linoシリーズは、
カメラ用の1/4インチねじ三脚も、5/8インチねじ三脚も、
どちらも使うことができます。
Lino本体には、1/4インチねじ穴、付属アダプターには両方のねじ穴があるためです。

ライカで販売している三脚は、こちらです。
- Leica TRI 70 (0.40m~1.15m)
- Leica TRI 100 (0.70m~1.72m)
- Leica TRI 120 (0.37m~1.16 m)
- Leica TRI 200 (0.75m~1.15m)
- アルミ製球面三脚「Leica CTP104D-1」(0.85m~1.6m)
レーザー製品の総合カタログ
レーザー墨出し器 Leica Linoシリーズには、もう1機種、
「Leica Lino L4P1」というモデルがあります。
こちらも含めた、全ラインナップのカタログが、こちらです。
各レーザー墨出し器の仕様も、掲載しています。
最新のレーザー距離計 Leica DISTOシリーズと一緒になった総合カタログです。
レーザー墨出し器のWebサイト
Leica Lino 製品サイトでは、各製品の最新情報や、マニュアルのダウンロードがご利用いただけます。
レーザー距離計DISTOシリーズは、ホームセンターをはじめ、
インターネットや家電量販店でお取扱いがあります。
また、企業で購入される場合は、機械工具・計測機器関係の商社、
測量機器の代理店でもお取扱いがございますので、
御社のお取引企業へお問い合わせください。
レーザー距離計の在庫やデモ機がある店舗、
3D Distoやレーザー墨出し器Linoの見積依頼をお考えの方は、
下記をご参考になさってください。