三次元レーザー測定器「Leica 3D Disto」は、大きく分けて3つの機能を備えています。
- 測定
- 墨出し(位置だし)
- データの保存&出力
Leica 3D Distoは、ハンディタイプのDISTOシリーズと異なり、Windows端末から専用ソフトを使って本体を操作します。専用ソフトは、多機能ながら一貫してシンプルな画面で、現場での操作が容易に行えるようデザインされています。
今回は、3D Disto を使った測定、データの保存、Windowsへ出力するまでの方法をご紹介します。
3D Disto 本体の設置
3D Disto 本体の設置に際しては、以下の点がポイントとなります。
- 1回で測定完了できる場所がないか探すこと
- 3D Disto 本体を移動する際に、できるだけ回数が少なくなる場所はどこか考えること
今回は、弊社エントランスにある展示用フレームを測定してみます。
3D Distoでレーザー測定
3D Disto の起動・接続
3D Disto本体の電源を入れ、レベリング(整準)完了を待ちます。
Windowsにあらかじめインストールされた専用ソフト「3D Disto」を起動します。
3D Disto本体とWLAN接続します。接続が不安定な場合は、USBケーブルでの接続をお試しください。
3D Distoで測定する
操作アシスタント画面が表示されたらOKボタンを押します。初期画面の状態になります。
対象物に照準を合わせる
「ポイントファインダー」ボタンを押して、3D Distoのカメラ画像(ファインダー)に切り替えます。画面中央「+」の中心がレーザーの照準点となります。
3D Disto本体は、手で回転させることができます。ファインダー画面で照準するには、以下の3通りの方法があります。
- 「+」の中心を長押しして、動かす方法へスライド
- 測定場所の画面をタップする
- 画面の上下左右にある、白い「△」をタップする
1.の場合、「+」の中心をタップして赤丸が表示されたら、そのままスライドさせることで移動できます。
照準の移動中は矢印が表示されます。矢印の長さに応じて、回転速度が変わります。
2.の場合は、画面の中であれば、どの場所でもタップすることで、その位置にレーザーが移動します。
3.は、レーザーの位置を微調整する時に使います。画面の上下左右にある白い「△」、または、外側の白く薄くなっている場所をタップします。画面を拡大/縮小することで、1クリックの移動距離を調整できます。
測定
照準位置が決まったら、「DIST」ボタンを押して測定します。
画面が切り替わり、測定した箇所と、3D Disto本体の位置を確認できます。「ポイントファインダー」ボタンでカメラ画面に戻り、同様に測定していきます。
展示パネルをすべて測定した後のデータは、下記のようになります。
測点を選択し、結果ウィンドウを展開すると、座標や基準からの高低差、水平距離などの詳細を確認できます。
- 直線距離、水平距離、鉛直距離、傾斜角度は、線分の結果を表しています。上図の例で言うと、点4-点3を結ぶ線分(2点間)の結果です。
- 直前の線分に対する左方向角/右方向角というのは、点3-点2の線分に対して、どれだけ回転しているかを表しています。
- 座標値は点4の値です。
測定中、ファインダー画面に固定したい場合は、「ポイントファインダー」ボタンを押して鍵マークを表示させてください。
測定場所を撮影する
測定場所を撮影したいときは、画面右側のツールバーから「スナップショット」ボタンを押します。測定後に撮影すると、測定番号が入った写真になります。
測定結果の保存
画面右上のホームボタンを押し「名前をつけて保存」を選択します。
新規フォルダを作成します。フォルダ名は、自動的に測定日の日付が入るようになっていますが、任意に変更できます。
フォルダの後は、ファイル名の編集画面が開きます。同様に日付が付与されますが、変更可能です。
データの出力
全ての測定と編集が完了したら、データをWindowsに出力します。出力されるデータの種類は下記の通り。
- DXF:2D
- DXF:3D
- DXF:面ごとの縮小データ(2D)
- DWG
- CSV
- テキスト:CSVと同じ内容
- JPG:スナップショットで撮影した測定場所の写真
左側の「メニュー」ボタン→「ファイルマネージャー」で、出力するデータのフォルダを選択し、左側のツールバーから「出力」ボタンを押します。チェックボックスが出れば、出力完了です。
デスクトップの「3D Disto Data」アイコンを起動し、「export」フォルダを開くと、出力したフォルダが格納されています。
様々な形式のファイルが収納されています。お使いのCADソフトに応じてお使い下さい。「snapshot」フォルダには、撮影した写真が保存されています。
動画
測定中の様子と3次元データの見栄えを動画で撮影しています。あわせてご覧ください。
レーザー距離計DISTOシリーズは、ホームセンターをはじめ、
インターネットや家電量販店でお取扱いがあります。
また、企業で購入される場合は、機械工具・計測機器関係の商社、
測量機器の代理店でもお取扱いがございますので、
御社のお取引企業へお問い合わせください。
レーザー距離計の在庫やデモ機がある店舗、
3D Distoやレーザー墨出し器Linoの見積依頼をお考えの方は、
下記をご参考になさってください。