3D座標情報が取得できる、世界初のレーザー距離計、Leica DISTO S910。
測定結果は、2D平面図・2D立面図・3D図面のDXFデータとして出力することができ、Windows PCやタブレットとWLAN接続し、
リアルタイムで測定値を転送することも可能です。
今回は、Leica DISTO S910による、DXFモードでの測定・データの出力方法についてご紹介します。
目次
DXFファイルとは?
DXFファイルは、AutoDesk®が開発したCADデータのインポートやエクスポートのためのファイル形式です。
CADソフトウェアで広く使われている形式で、レーザー距離計 Leica DISTO S910で測定した値を、DXF形式で出力し、CADソフトウェアで開くことができます。
Leica DISTO S910での測定
レーザー距離計 Leica DISTO S910の「DXFデータキャプチャ機能」で測定し、データを出力(エクスポート)してみます。
測定の準備:取付とレベリング
Leica DISTO D910を固定するために、スマートベースまたはアダプター&三脚に取り付け、測定場所に設置します。
アダプターFTA360-S、三脚TRI 70の取付方法への取り付け方法については、下記動画をご参照下さい。
Leica DISTO S910 を起動し、FUNC(Function)ボタンを押し、「DXFデータキャプチャ」を選択します。すると、水平調整(レベリング)の画面に切り替わります。
ディスプレイに従い、(1)本体を水平をとり、その後ゆっくり時計回りに2度、90°回転させます(2)(3)。
3ステップの操作でチェックマークが表示され、DXFデータキャプチャの画面に戻ります。ステータス表示ラインのアイコンが緑色になっていることを確認します。
- レベリングは、S910本体を±5°以内の角度に保って行って下さい。
- レベリングが終わるまで、本体を動かさないでください。
測定する
では、弊社エントランスを例に、実際にLeica DISTO S910で測定してみます。
ステータスバーで整準が正常に完了していることを確認したら、ファインダーモードにします。DXFデータキャプチャのアイコン(中央)をタップしてレーザーを照射し、画面を見ながら、測定する箇所へ焦点を合わせます。
DXFデータキャプチャのアイコン(中央)をもう一度タップして、測定します。砂時計が消えると、1箇所目(P1)の測定が完了します(若干のタイムラグがあります)。これを繰り返していきます。
DXFデータは、測定した順に線で結ばれます。不要な線を作らないよう「一筆書き」の順番で測定してください。
ファインダーモードを使用すると、測点ごとに写真が自動保存されます。
測定した点を削除する場合は、「C/OFF」ボタンを押すか、「←」をタップします。
全ての点を測定し終えたら、必ず保存してください。
- 1ファイルで保存できる測定点は、最大30個です。
- DISTO本体には、最大20ファイルまで保存可能です。
Leica DISTO S910 で測定した点による、座標の決まり方については、下記の記事もご参照下さい。
Leica DISTO S910 でのデータ出力
PCへケーブルで出力
測定データは、付属のUSBケーブルで出力します。
Leica DISTO S910とPCをケーブル接続してください。
自動再生のウィンドウが開いたら、「フォルダーを開いてファイルを表示」を選択します。
「DXF Exports」フォルダーを開きます。
出力したい測定日の名前がついたフォルダーを開くと、測定で得られたDXFデータと各測点の写真が入っています。
出力されるデータ
下記データが一式、出力されます。データは等倍です。
- 平面図(2DG)2D DXFファイル
- 立面図(2DW)2D DXFファイル
- 3D DXF ファイル
- 測定点すべての写真データ(jpegファイル)
- 測点の写真データは、ファインダーモードで測定した場合のみ作成されます。
- 1点目と2点目の測定点の水平距離が10cm以下の場合、立面図(2DW)ファイルは作成されません。
CADソフトで開く
CADソフトで、DXFファイルを開きます。「×」の箇所が測点で、写真のファイル名が赤字で示されています。
写真データ(jpegファイル)も確認できます。
DXF測定を動画でご紹介
DXFモードによる測定・データ出力については、以下の動画もご参照ください。
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レーザー距離計DISTOシリーズは、ホームセンターをはじめ、
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下記をご参考になさってください。