レーザー距離計 Leica DISTOでの3次元測定結果を、リアルタイムでWindowsへ送り、AutoCAD / BricsCAD上に図を描いていくことができます。
レーザー距離計本体では確認できない全体像が、一目でわかるようになります!
目次
何のために、AutoCAD / BricsCAD を使うのか?
AutoCAD / BricsCADとレーザー距離計 Leica DISTOを一緒に使うことによる特長は、2つあります。
1つ目は、冒頭にも書きましたが、測定の様子が3次元の図で分かるためです。
測り忘れがなくなるとともに、測定中の修正や、
測定後のCAD設計にすぐに取り掛かることができます。
Leica DISTO S910を使った場合、ファインダーをONの状態にしておくと、測定場所の写真も同時に送ることができるため、下記のように、背景に画像が入ったデータになります。
2つ目の利点は、測定点の制限がなくなることです。
Leica DISTO 単品で続けて測定をする場合は、最大30点までと限りがあります。
- 1ファイル最大30点まで
- 20ファイル保存可能
AutoCAD / BricsCADへのリアルタイム転送をすれば、上記の制限がなくなりますので、必要なだけ測定を継続できます。
動画でわかる!Leica DISTO & AutoCAD
木造戸建て建造物の屋根裏を使って、Leica DISTO S910で測定し、AutoCADにリアルタイム転送している動画があります。
操作の流れがつかめますので、ぜひご覧ください。
準備するもの
レーザー距離計 Leica DISTO
以下のいずれかをご用意ください。
- Leica DISTO S910
- Leica DISTO X4 および Leica DST 360 (画像転送不可)
- Leica DISTO X3 および Leica DST 360 (画像転送不可)
Windows 端末
以下のPC / タブレットをご用意ください。
【Leica DISTO S910 の場合】
Windows 7 以上の端末(Windows 10を推奨)
WLAN接続です。
【Leica DISTO X4/X3 & DST360 の場合】
Windows 10
Bluetooth 4.0以上
ソフトウェア DISTO transfer 6.0
Leica DISTOシリーズ専用ソフトウェア「Leica DISTO transfer」の最新版を、Windows端末へインストールしてください。
AutoCAD / BricsCAD
AutoCADの場合
対応バージョン:2017以降
ネットワーク版ではなく、Windows端末にインストールするAutoCADをご用意ください。
AutoCAD LTでは、動作しませんので、ご注意ください。
BricsCADの場合
対応バージョン:V17以降
Leica DISTO & AutoCAD / BricsCADの使い方
1.レーザー距離計の準備
Leica DISTO S910の場合
「FUNC」ボタン→画面左下の「設定」(ネジのアイコン)を選び、WLANモードを選びます。


Windows端末とS910をWLAN接続します。
初回のみ、ペアリングを行ってください。
接続が完了すると、画面の左上の鎖のようなWLANマークが青くなります。

ペアリング後、ソフトウェア「disto transfer」との接続および値が転送されるかどうか、確認してください。
詳しい手順は、下記ページをご参考になさってください。
Leica DISTO X4 / X3の場合
「FUNC」ボタン→画面左下の「設定」(ネジのアイコン)を選び、Bluetoothがオンになっていることを確認します。
初回のみ、ペアリングを行ってください。

接続が完了すると、画面の左上のBluetoothマークが青くなります。
ペアリングの方法については、下記ページをご参考になさってください。
2.ソフトウェア「Leica DISTO transfer」を終了
ペアリングや、接続確認のために、ソフトウェア「Leica DISTO transfer」起動している場合は、終了してください。
3.AutoCAD / BricsCAD を起動
AutoCAD / BricsCAD を起動し、コマンドラインに「leicadisto3d」と入力してください。
すると、自動でソフトウェア Leica DISTO transfer が起動します。

接続が確立すると、ソフトウェア Leica DISTO transfer 画面の左下に記載されているシリアル番号の色が、青色に変わります。
4.レーザー距離計のレベリング

接続が完了すると、DISTO本体画面は、自動で切り替わります。
画面に従って整準(レベリング)を行ってください。


レベリングが完了すると、画面左上の気泡管が、緑色になります。
5.測定 & 転送
レベリング完了後は、測定・転送を繰り返し行っていきます。
まず、AutoCAD / BricsCAD上で、「線分」を選びます。

そして、DISTOで測定します。
カメラボタンをONにして、ファインダーモードにし、測定したい場所に狙いを定めます。

赤い「DIST」ボタンを押して測定後、画面下の転送ボタンを押すと、AutoCAD / BricsCADにデータが転送されます。

【S910の場合】
画面左下の写真と矢印のアイコンが「画像+測定値」、
画面右下のWLAN矢印アイコンは「測定値のみ」転送されます。
【X4/X3の場合】
値のみの転送になります。
2点目、3点目も同様に「測定」「転送」を繰り返します。
CAD画面上は、下記のようになっていきます。

何らかの理由で、CADの「線分」が選択されていない場合は、測定した結果が転送されないから、気を付けてね!
AutoCADを使った測定のワークフローについて、動画をご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。
資料
AutoCAD とレーザー距離計 DISTOシリーズを使う方法をまとめた資料がありますので、ご参考になさってください。(訂正中)

レーザー距離計DISTOシリーズは、ホームセンターをはじめ、
インターネットや家電量販店でお取扱いがあります。
また、企業で購入される場合は、機械工具・計測機器関係の商社、
測量機器の代理店でもお取扱いがございますので、
御社のお取引企業へお問い合わせください。
レーザー距離計の在庫やデモ機がある店舗、
3D Distoやレーザー墨出し器Linoの見積依頼をお考えの方は、
下記をご参考になさってください。