3D Disto

Leica DISTO S910 と 3D Distoの違いは?~2機種の比較~

レーザー距離計 DISTO S910 と 3次元レーザー測定器3D Disto。
いずれも座標情報を使った3D測定が可能です。

違いは何でしょうか?
どちらかを購入するとき、どんなポイントで選んだらよいのでしょうか?

コンセプト、仕様、機能、使い方という視点で両機種を比べてみました。

3D Disto vs DISTO S910(1)コンセプト

3D Disto『誰でも、高精度で3D測定ができ、CADデータを作成』

3D Distoは、まだスマートフォンが世に存在しない頃、
「こんな風にワークフローが変わったいいのに…」
というアイディアをもとに、一から設計・開発された製品です。
そのコンセプトは、

  • 下記図のように、測定からCADデータ作成までを一気通貫で、
    測量の経験がない人でも誰でも簡単に、かつ1人で作業ができる
  • 生産性を飛躍的にアップさせる

というものです。これは、今でも変わりません。

3d-disto_concept

2012年5月に発売開始されましたが、タッチパネルが今ほど普及していないなか、
タッチパネル式コントローラーで機器をコントロールする、という非常に珍しい機器でした。

S910『ハンディー型レーザー距離計の最高峰』

進化

一方のS910は、レーザー距離計 DISTOシリーズの進化の過程で、
ラインナップの頂点に位置づけられるモデルとして考案された製品です。

従来のDISTOシリーズと、3D Distoの間に位置づけられる製品として、
2015年4月に発売されました。

詳しくは、「ライカ レーザー距離計 進化の歴史は、幅測定の歴史」をご覧ください。

3D Disto vs DISTO S910(2)仕様の比較

精度

3D Disto10mで±1.0mm
S91010mで±10mm

両機種で大きく異なるのが、精度です。

3D Distoは、
製造業の品質管理など、設計通りにモノができているかどうか確認したい場合、
建設業での図面おこしのための現地測定、などに採用されています。

S910は、見積段階での概算測定、周囲の状況を把握するための
現地調査などに使われています。

測定範囲

3D Disto0.5~50m (屋外では約20m)
S9100.05~300m (屋外では約100m)

S910は、ハンディタイプのレーザー距離計を進化させたものなので、
比較的測定範囲が広いです (X-Range Technology)。
太陽光の影響にもよりますが、100m前後の測定が可能です。

一方3D Distoは、室内または屋外近距離測定を前提としておりますので、
測定距離は短くなっています。屋外で長距離測定をなさりたい方は、
3次元写真計測システム フォトカルク & DISTO」または
トータルステーション」をご検討ください。

レべリング方法

3D Disto自動整準 (モーター内蔵)
S910手動で実施

3次元座標を得るには、機械を水平に保つ必要があります。
そのための方法を 「レべリング」「整準」と呼んでいますが、

  • 3D Disto: 自動で回転します。
  • S910: ガイダンスに従って手動で回します。

測定結果の見え方

3D Disto3次元の3D ビュー
S9101点1点の測定点を保存 / 全体像は見えない
(ファインダーモードの場合は、画像とともに保存される)

3D Distoは、Windows デバイスから機器を操作します。
ソフトウェア画面からは、下記図のように3Dで測定点の位置関係が見えます。

3D Disto_view1

S910は、測定点を1点ずつ記録していきます。
2点間距離測定モードのときは、下記画面のように表示されます。

s910_display_02_v2

データ出力形式

3D DistoDXF, CSV, TEXT, JPG
S910DXF,  JPG

3D Distoは、DXF形式に加え、座標情報をCSVとテキスト形式で出力します。

S910で座標情報を得たい場合は、WindwosデバイスとWLAN接続し、
専用ソフトウェアを使用します。

詳しくは、下記ページをご覧ください。
AutoCAD 2018でも使える!DISTO S910の測定結果がリアルタイムで描画

DISTO_S910_CAD_PLUGIN_ライカ レーザー距離計

電源

3D Disto本体: フル充電で8時間 / 充電しながらの使用可
Windows デバイスは、仕様による
S910フル充電で4,000回の測定 / 充電しながらの使用可
※ファインダー, WLAN, Bluetooth使用時は減少

両機種とも、リチウムイオン充電池を搭載した充電タイプです。

レーザー距離計 DISTO D810/S910: ソフトウェアアップデート1

機能

3D Disto3次元測定、墨出し
S9103次元測定
(2点間距離測定、面積、DXFモード: 測定点数の制限あり)

両モデルとも3次元測定ができますが、3D Distoの方がフレキシブルに測定できます。
加えて、本体を移動させて前後の測定結果を合致する、という
「リロケーション」機能があります。隣の部屋、廊下、なども継続して測定できます。

詳しくは、「リノベーションの現地調査 3D Disto編 その2」をご覧ください。

S910の場合は、2点間距離測定、面積、DXFモードという機能に分かれていますので、
必要なモードを呼び出して使います。
各機能は解説付きの動画がありますので、ご覧ください。

レーザー距離計 DISTO S910 使い方動画集

もう1つ、3D Distoには特長的な機能があります。
墨出し(位置だし)ができる「プロジェクター機能」です。
点間隔を指定して格子状/網目状に、または2次元の設計データをインポートして、
壁や天井にレーザー照射することができます。

3d-disto_projecter

使い方

S910の大きな特長が、ハンディサイズであることです。(写真左)
S910パッケージは、電車で移動する際にも、持って歩けるサイズ・重量です。

3ddisto_package
3D Disto3D Distoパッケージ & Windows デバイス
(+α 場合によっては、三脚)
S910S910パッケージのみ
(+α 場合によっては、Windowsデバイス)

まとめ

ご紹介したポイントをまとめますと、

  • ミリ単位の精度が必要な場合は3D Disto
  • 概算でいいから2点間、高低差、位置関係を知りたい方にはDISTO S910

ということになります。

3dd_s910-レーザー距離計

用途に応じて、どちらが適切かご判断ください。
もう少しここを詳しく聞きたい、こういう場合はどちらを選べばよい?
などご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

製品のご購入について

レーザー距離計DISTOシリーズは、ホームセンターをはじめ、
インターネットや家電量販店でお取扱いがあります。

また、企業で購入される場合は、機械工具・計測機器関係の商社、
測量機器の代理店でもお取扱いがございますので、
御社のお取引企業へお問い合わせください。

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