ライカのレーザー墨出し器「Leica Lino」シリーズのうち、
5方向にポイントレーザーを出すモデルをご紹介します。
目次
5ポイントのみ照射するレーザー墨出し器
Leica Lino P5
上図のように、ラインはいらない、点だけでいい、という方には、「Leica LINO P5」が最適です。
地墨点、真上の点、正面、左、右の5点を照射します。
レーザー鉛直器としてもお使い頂けます。
■希望小売価格:こちらの製品ページをご覧ください。
Leica Lino P5 同梱物
- アダプター Twist 360
- 単3アルカリ電池×2本
- ターゲットプレート・クイックスタート
- 精度証明書 Calibration Certificate Blue
※ 充電池ホルダーをご希望の場合は、別途ご購入ください。
Leica Lino P5 付属アダプター『TWIST360』
Leica Lino P5 には、360°回転するアダプター
『TWIST 360』が付属しています。
全方位に墨出ししたい時に役立ちます。
TWIST360には強力磁石がついており、Linoをしっかりと固定して、様々な場所に取り付けることができます。
アダプター『UAL 130』(オプション品)
こちらはオプション品になりますが、
『UAL130』は、TWIST360と一緒に使うアダプターで、
吊り天井の梁や棒、レールなどに取り付けることができます。
※ UAL130は、単品購入ができます。
Leica Lino専用アダプターについては、下記ページで詳しくご紹介しています。
レーザー墨出し器 Leica Lino の使い方
水平水準を固定する「レベリングロック」
レーザー墨出し器 Leica Linoは、内部に「ペンデュラム」と呼ばれる振り子が搭載されており、Leica Linoの自動水平調整範囲(± 4 °)を維持する機能があります。
自動水平調整範囲を超える角度で使用する場合や、Lino本体を持ち運びする場合は、
「レベリングロック」を回してロック状態にします。
振り子が固定され、自動水平調整機能が無効になります。
ロックされた状態でレーザーをオンにした時は、レーザーが5秒毎に点滅します。
下図のように、大きな傾斜をつけて墨出しをしたい時に、レベリングロックが役立ちます。
(※ 写真はラインレーザータイプの墨出し器です。Leica Lino P5 はラインレーザーは出ません)
精度検査
レーザー墨出し器 Leica Linoの精度検査は、下記の項目に対して行うことができます。
- 水平調整精度
- 鉛直ポイント
- 直角度水平点
- 精度よく墨出しをするためには、Lino本体の精度検査を定期的に行って下さい。
- 特に、高い精度が求められる作業をする前には、必ず精度検査をして下さい。
- 精度検査前には、レベリングロックを確認してください。
1.水平調整精度の検査
向かい合う2枚の壁に横レーザーを照射して、
その位置関係からLino本体の水平調整精度が仕様範囲内にあるか調べることができます。
準備
- 5mほど離れた2つの壁(A,B)の中間に、Lino本体に三脚を取り付けて設置します。
- Lino本体の「レベリングロック」を解除します。
検査手順
(1)電源を入れ、壁Aに横ラインレーザーで墨出しします(A1)。
(2)Lino本体を180°回転させ、壁Bに横ラインレーザーで墨出しします(B1)
(3)Lino本体を移動し、A1より低い場所に横ラインレーザーで墨出しします(A2)。(4)Lino本体を180°回転させ、壁BのB1近くに横ラインレーザーで墨出しします。
(5)A1とA2、B1とB2の距離をそれぞれ計算して、両者の差分を求めます。
(A1-A2)-(B1-B2) ≦ 2mm
- 差分が2mm以内である場合・・お使いのLeica Linoは仕様範囲内にあります。
- 差分が2mmを超えている場合・・お問い合わせ下さい。
2.鉛直ポイント
準備
- Lino本体の「レベリングロック」を解除します。
- 下図のように、B1から鉛直方向に最低1.5m離れたA1近くに、Lino本体を三脚に取り付けて設置します。
上部ポイントの精度検査
レーザーの横ラインを1の方向に合わせます。
レーザーポイントA1とB1にピンを使って印を付けます。
下部ポイントの精度検査
Lino本体を180°回転させ、1の方向とは逆方向の2を指すようにします。
その時、レーザーとA1がぴったり一致するようにします。
B1とB2の差が2mmを超えなければ、Lino本体は使用範囲内にあります。
3.直角度水平点
準備
- Lino本体の「レベリングロック」を解除します。
検査手順
(1)壁から約5mの基準点(P1)をマークし、下の鉛直点上にLino本体を置きます。
十字線を左の壁に合わせ、P1と同じ高さの交点(a1)を壁にマークします。
前壁に右垂直ビーム(b1)をマークします。
(2)Lino本体を垂直点P1を中心に、時計回りに90°回転させ、
左側の垂直ビームを既存の基準点a1に位置決めします。
上部の鉛直点が基準P1上にあることを確認し、新しい基準点b2を前壁のb1で確認します。
2つの点の間の偏差は、最大3mm。
右側の垂直ビームの新しい位置を右壁にc1とマークします。
(3)Lino本体を垂直点P1を中心に180°回転させ、右側の垂直ビームをa1に位置決めします。上部の鉛直点が依然として基準P1上にあることを確認します。
次に、左側の梁を右側の壁にマークし、c2としてマークします。前の基準点であるc1と新しい点c2との間の差を測定します。これら二つの点の間で、偏差は最大3mmです。
Leica Lino P5 テクニカルデータ
点の方向 | 上、下、右、左、前(90°/180°) |
範囲* | 30 m |
計測精度 | ±0.2 mm/m = ±2.0 mm @ 10 m |
ポイント精度 | ±0.2 mm/m |
自動水平調整範囲 | ± 4 ° |
自動水平調整時間 | < 3 s |
レベルを超えた警告 | はい – 5秒ごとに点滅する線 |
水平調整システム | 自動振り子ロック可能 |
レーザータイプ(赤色レーザー) | 635 ± 5 nm、クラス2(acc IEC 60825-1) |
保護等級 | IP 54(IEC 60529)防塵防滴 |
落下抵抗 | 6 x 0.5 m |
電源 | アルカリ電池AA 3個 (オプション:Lino Li-Ionバッテリー5200 mAh) |
Li-Ion電池の動作時間 | 59時間(5ポイント)– 100時間(2ポイント)連続 |
アルカリ電池使用時の動作時間 | 25時間(5ポイント)– 37時間(2ポイント)連続 |
自動シャットオフ | 利用可能 |
本体サイズ( L×W×H) | 110 x 60 x 100 mm |
重量 (Li-Ion/アルカリ充電池含む) | 530 g |
作動温度 | -10℃ 〜 + 50℃ |
保管温度 | -25℃ 〜 + 70℃ |
距離5mでのレーザー線幅 | < 5 mm |
三脚用ネジ穴サイズ | 1/4インチ(アダプター付き + 5/8インチ) |
受光器のパルスパワー | 利用不可 |
*周囲の明るさによる
レーザー墨出し器 Leica Lino 参考情報
Leica Lino P5 マニュアル(PDF)
弊社製品サイトにて、Leica Lino P5のマニュアル(PDF形式)をダウンロードできます。
サイト下部の「サポートドキュメントとダウンロード」からお選び下さい
(別ページでPDFファイルが開きます)。
ライカ ジオシステムズ 製品サイト『Leica Lino P5』
Leica Lino 参考ページ
レーザー墨出し器 Leica Lino の概要やアダプターに関する情報を、
下記ページでご覧いただけます。
■ レーザー墨出し器 Leica Lino 概要
■専用アダプター 詳細情報
■レーザー墨出し器 Leica Linoに使える三脚
レーザー距離計DISTOシリーズは、ホームセンターをはじめ、
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また、企業で購入される場合は、機械工具・計測機器関係の商社、
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