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レーザー距離計は防水? : IPコードの解説

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レーザー距離計の展示即売会に行くと、聞かれる質問の1つがこちらです。

「これって、防水ですか?」

みなさんは「防水」と聞くと、どのような状態を想像されますか?

  • 海や川の中でも使用できる
  • バケツや水たまりに落としても大丈夫
  • 雨の中でも使用できる
  • お茶などがかかっても大丈夫 …などなど

1人1人が考える防水レベルは、違うはずです。「防水」は、意外とあいまいな表現なのです。そのため、上記の質問に対しては、

「本体に水滴が付いた程度なら、拭けば大丈夫です」
「こちらの機種は、水で洗えます」

などと、具体的な場面をお伝えしています。

この防水レベルですが、世界で統一されている「国際規格」があることをご存知ですか?日本では通称、”IPコード”とも言われます。水だけでなく、ほこりや粉塵に対する規格も含まれています。詳しく見てみましょう。

1.水と埃の耐性を数値で表すIPコード

元になっている国際規格は、こちらです。
2001年発行       第2.1版 IEC 60529, Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)

上記を翻訳したJIS規格(日本工業規格)がこちら。
2003年発行       JIS C 0920, 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)

IPコードは、第一特性と第二特性を数値で表し、下記のように表記します。数字が大きいほど、保護度合が強いです。”IP”は、International Protectionの略です。

1-1.第一特性数字:6段階の外来固形物に対する保護等級

最初の数値は、製品に粉塵などの固体が侵入しないかどうかを示す数字です。大きさによって段階を分けており、最高レベルの”6”では、じんあい(塵埃)の侵入を完全にシャットアウトしなければいけません。

JIS C 0920, 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)より引用

ライカのレーザー距離計 DISTO X310、D510、新製品のX3・X4は、最高段階の”6”です。建築現場のような埃が多い場所でも、ご使用いただけます。他モデルは”5”です。

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1-2.第二特性数字:8段階の水に対する保護等級

冒頭でお話しした防水レベルは、8段階に分けられています。大まかにいうと、1-2は水滴に耐えうるか、3-4は水しぶき、5-6はノズルから出る噴流、7-8は浸水、と段階を追って条件が厳しくなっています。

(引用)JIS C 0920, 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)より

ライカのレーザー距離計 DISTO X310、D510、新製品のX3・X4は、”5”、他のモデルは”4”です。

まずは、“5”から見ていきましょう。上表の要約には、”噴流(water jet)に対して保護する”とあります。水の出し方を選べるホースをご想像ください。その中で勢いよくまっすぐに出るのが、この噴流のイメージです。

試験では、放水ノズルの内径、放水率等の細かい条件を満たしたうえで、2.5~3m離れたところから最低3分間水をかけます。一方向ではなく、あらゆる方向から試します。それでも製品は問題なく使用できる状態でなくてはいけません。

このようなテストをしていますので、該当機種は、本体が泥で汚れたときなど、水道水で洗うことができます。

”4” は、“水の飛まつ(splashing water)に対して保護する”とあります。製品を台のようなものに置き、上部から水はね程度の散水を行う試験をします。水はねがかかっても大丈夫、という程度です。

規格の詳細についてご興味のある方は、日本工業標準調査会ウェブサイトをご覧ください。

 

2.Leica DISTO(ライカ ディスト)の保護等級

2-1. IP65

上記でもご紹介していますが、下記モデルはIP65です。

  • Leica DISTO X310 (販売終了)
  • Leica DISTO X3 (New!)
  • Leica DISTO X4 (New!)
  • Leica DISTO D510

弊社では、耐じんあい・耐噴流と表現しています。水と埃に強い堅牢モデルです。上から水がかかったり、雨にあたったりしても、問題なく使用できます。ただし、本体が濡れた場合は、後から拭いておいてくださいね。

 

一番わかりやすい特長は、電池蓋です。ここから水や埃が入らない様、しっかりと閉まるようになっており、蓋の裏側にはゴムパッキンが張られています。DISTO D510 電池部分DISTO D510 電池蓋

※雨の中では、本体は濡れても大丈夫ですが、測定対象の状態によっては正確な測定ができない場合があります。雨粒にレーザーが反応する場合もありますので、あらかじめご了承ください。

※浸水には耐性がありませんので、水に入ったバケツの中に落として、時間がたった場合は使用できない可能性が大きいです。

IP65については、弊社HPでも解説しております。

2-2. IP54

上記以外のモデルは、すべてIP54です。防塵・防滴です。本体に水滴が付く、少しぬれた手で操作する程度は大丈夫ですが、完全に塵や水の浸入を防げるわけではありませんので、ご注意ください。特に、電池部分にお気を付けください。

まとめ

「防水」という言葉はあいまいで、人によって求めているレベルが異なります。水と埃に強いレーザー距離計をお考えの場合は、室内向けなら新製品のX3、外でもご使用になる場合は X4かD510をお求めください。