3D Disto

3D Disto:曲面への位置出し

3次元レーザー測定器 Leica 3D Distoは、測定に加えて、墨出し(位置出し)ができます。「プロジェクター機能」として搭載されており、レーザーを壁や床に投影することができます。

プロジェクター機能には、二通りの方法があります。

  1. 格子状や網目状の一定間隔でレーザー照射する(平面のみ)
  2. CADデータを作ってインポートし、任意の場所にレーザー照射する

床や天井など平坦な面に位置出しする際は、上記2通りの位置出しができます。

一方で、トンネルの内壁や、ドーム状の天井など、曲面への位置出しをする場合、1の方法では、レーザーを投影することはできても、点と点の間隔は一定になりません。

そこで今回は、曲面に対して「入力データを使って、レーザー照射する」方法を詳しく解説します。たとえば、こんなときに役立ちます。

  • 円形のトンネルの内壁に、マーキングしたい。
  • CADで作成したデータを、ドーム状の天井に投影したい。

ここでは、下図のような円筒状の面において、指定した場所(X印のラベル)の座標情報で作成したデータを使って、位置出しします。

目次

1.データのインポート

データの準備

インポートしたいデータを準備します。データ形式は、下記を参考に作成してください。

1.ファイル形式: CSV、DXF ※
2.データ: x- z の2次元データ(点および線のデータ)※※
3.基準線: 現地とデータを合致させるための基準線(または基準点2点)と、可能であれば目印点1点を含むこと
4.データ容量:2MB 以下
5.位置出し点のみのシンプルなデータ

※ 今回は、CSVで作成したデータをインポートして位置出しします。DXFついては、下記リンク先の資料で詳しく解説しておりますので、CADを使われる方はぜひご覧ください。

ご参考:DXFデータついて(ダウンロードできるPDFファイルが開きます。)

※※ 3D Disto で測定したデータは通常、三次元(x,y,z)の座標情報に変換されます。今回は壁面に位置出しをするため、奥行き方向であるY軸の値は入力しません。そのため、X軸(水平方向)とZ軸(高低差)のみのデータを使用します。

ご参考:3D Disto の座標の決まり方

CSVデータは、基準となる点のほか、位置出ししたい点のX座標、Z座標を「;」(セミコロン)で区切っています。X座標が負の数字の場合、表計算ソフトの仕様でエラーが出ることがありますので、入力するときは数字の先頭に「’」(シングルクォーテーション)を入れてください。

データのインポート

データをソフトウェアにインポートします。デスクトップには、3D Distoソフトをインストールした際に2種類のショートカットが出来ています。

3D Disto : 3D Disto本体を操作するソフトウェア
3D Disto Data : データをインポート/エクスポートするためのファイルフォルダ

 

「3D Disto Data」アイコンをクリックし、「Import」フォルダを選択します。

インポートしたいデータを「Import」フォルダにコピーします。

2.基準点を測定

位置出しをする場所で、基準となる点を2点以上、測定します。位置出しするデータを入れた際に、位置を合わせるための基準となります。

PC上で「3D Disto」アイコンを起動します(ソフトウェア起動)。

3D Disto本体の電源を入れ、PCとWiFiまたはケーブル接続します。そしてレベリング終了を待ちます。

 

今回は壁面に位置出しをするので、「アプリケーション」→「プロジェクタ」で「壁面」を選択します。

壁面で、基準となる2箇所(測点1、測点2)をそれぞれ測定します。今回はあらかじめ、3D Disto付属品のターゲットシールを貼っています。

測点1に照準を合わせたら、PC画面の左側にある赤いボタン「DIST」を押し、測定します。測点2も同様に測定します。

測定し終わったら、右側の機能一覧で「▽」をタップし、下部にある「チェック」アイコンを選択します。これで基準点が測定できました。

3.データで位置出し

ここからは、測定した基準点にインポートしたデータを合致させて、位置出しの位置を決めていきます。

データの合致

「IMPORT」を選択し、インポートしたいデータのファイルを選択します。

インポートしたデータを確認したい場合は、「目」のアイコンをクリックしてください。測定したデータの単位が一致しているかを確認することもできます。データを確認したら「閉じる」ボタンを押し、「チェック」マークを押します。

画面にデータが表示されます。インポートしたデータは青色、先ほど測定した基準線は灰色です。壁面に位置出しをするために、これらを合致させます。

合致して統合したい点を選択します(黒丸になります)。下図では、黒丸の点が、測点1に統合されます。画面右側の機能一覧から、合致アイコンを選択します。数字(下図では477)は、2点間の直線距離です。

2つのデータが合致したことを確認して「チェック」ボタンを押します。ここから、位置出しの作業に入ります。

ご参考:インポートしたデータと測定したデータの合致作業
今回は合致アイコンのみ使用しましたが、インポートしたデータの向きによって位置を調整することができます。

位置出し

位置出ししたい点を選択し(黒丸)、「DIST」ボタンを押して位置出しします。点は画面左側の「▼▲」を押していくと、順番に選択されていきます。「DIST」ボタンを押すと、選択した位置にレーザーが照射(点滅)されます。

PC画面やマウスでの操作以外に、3D Disto付属のリモコン(下図)で操作することもできます。

選択した場所(「X」印の中心)にレーザーが点滅して位置出しされています。

4.動画

下記動画で、曲面への位置出しの流れをご確認いただけます。

<3D Disto を使った曲面への位置出し(概要)>

<3D Disto を使った曲面への位置出し(実践編)>

平面で位置出しする

下記ページで、床面や天井など、平面への位置出し方法を詳しく解説しております。

<床面に位置出しする方法>

<格子状や網目状の感覚で位置出しする方法>

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