3D Disto

3D Distoの使用事例 ~富国物産㈱ サイディング・プレカットの採寸システム~

Leica DISTOシリーズでありながら、自ら回転するためのモーターを搭載し、機器の操作はタブレットやコントローラで行う3次元測定器『Leica 3D Disto』。10m離れた先でも、2点間距離を±1.0mmという高精度で測定し、結果はCADソフトウェアで確認できるDXF形式や、座標情報を記したCSV形式での出力ができます。

このLeica 3D Distoを使って、戸建ての外壁材として数多く使用されている「サイディング」の施工を、劇的に変えた会社があります。「富国物産株式会社」という長野の会社です。

サイディング材を使うには、”家の形状に合わせて切る” という作業が必要です。後ほどご紹介する動画にも出てきますが、現場で材料を加工するということは、電動器具の騒音、切断に伴う粉塵が必ず発生しますので、ご近所様からのクレームの一因ともなります。

また、サイディング材の余った切れ端は処分することになるので、ごみの増加や作業現場の美観を損ねる要因でもあります。

けれども現状は、サイディング材の需要が増え、製品の改良はどんどんなされる一方、現場作業は40年前から変わらず、上記の状態が続いております。

この状態を打開しようというのが、富国物産の取り組みです。

まず、プレカットを導入しました。
サイディング材を工場であらかじめ(プレ)、切っていく(カット)ので、現場作業がありません。材料は張る順番に重ねられているので、現場では上から順に取って張るだけです。工期も短縮できるという成果が得られました。

ただ、このプレカットにも課題がありました。
サイディング材を機械で切断していくため、どのように加工するかを指示する図面データが必要です。そしてそのデータはmm単位の高い精度が必要なため、家の外壁を正確に採寸する必要があります。

これが、サイディング業界でなかなかプレカットが普及しない要因です。
正確な採寸は、意外と大変なのです。窓や屋根、配線・配管用の円形穴も所々にあるので、それらを正確に測定していかなければなりません。

図面データを使えばいいのでは?と思いますが、設計図面と実際に施工された家には若干の差があります。設計データは使用できません。現地測定は必須です。

採寸は2人で、メジャーを使って行います。あらかじめ、採寸値を記入する図面を作成し、そこに値を記入し、オフィスへ戻ってCADへ入力します。この一連の流れを早く、正確に行うことができるよう、様々な工夫を凝らしました。けれども、どうしても完全に防げないことがありました。

ヒューマンエラーです。
人間がやることなので、避けられないことではあります。測定結果の読み間違え、転記ミス、入力ミス。これらを完全になくす方法はないのか…

そこで行き着いたのが、測定器を使った採寸結果のデータ化です。

正確に測定する、というノウハウはすでに確立しているので、その結果をデータで出力できれば、上記のようなミスは発生しません。
2014年秋に富国物産の方が弊社へお越しになり、打合せがスタートしました。

測定器として使用するのは、冒頭で紹介したLeica 3D Distoです。まずは、この測定器で正確な外壁測定をするための試行錯誤が始まりました。並行して、角や凹凸を正確に測るためのターゲットプレート製作、測定器からのデータをスムーズにCADへインポートするためのシステム改良などを重ね、構想から約1年後、ようやく完成したのが『FB System Digital』です。

これは単に、測定器を導入してシステムを改良し、コスト削減ができた、ということではありません。Leica 3D Distoが開発された背景・コンセプトとも合致しますが、

「ワークフローの短縮による大幅な生産性向上」

の事例です。従来のプロセスと比較すると、随分シンプルな流れになっていることがお分かりいただけると思います。

従来:測定値記入図面の作成→採寸(2人)→メモ→CADへ測定値入力
今後:採寸(1人)→データのWLAN転送→CADでの属性選択

 

建設業界の生産性は、近年若干の伸びは見られるものの、低いどころか1990年と比較すると下がっています。(参考:建設業ハンドブック2015 4. 建設業の現状PDF /P.23 労働生産性の推移)
http://www.nikkenren.com/publication/handbook.html

このシステムを導入することは、コスト減による利益の向上はもちろん、サイディング業界全体が抱える環境問題や職人不足を解決するための先行投資でもあります。概要は、こちらの動画に集約されています。
全く業界の異なる方がご覧になっても、このシステムはすごい!と言われた力作です。どうぞご覧ください。

『FBシステムデジタル』

販売実績も、順調に伸びています。

 

システムの詳細、ご質問などは、下記へお問い合わせください。

富国物産株式会社 外装部
〒381-0003長野市大字穂保字中ノ配348 – 5
TEL (026)251-3377
http://www.fukoku-net.co.jp/business/sidingprecut

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