S910

坂道を『DISTO S910』で測定~文京区 西片界隈~

街づくりや防災計画を行う際、町の様子を簡単に測定したいという問い合わせがありました。大規模な場合は測量会社に依頼をするのですが、簡易的に測る場合は、ライカのレーザー距離計がぴったりです。

測定の一例として、近郊の坂道を測ってみることにしました。高低差好きのタモリさんが、東京都内の坂道を紹介した『タモリのTOKYO坂道美学入門』という本を出版されています。タモリさんの坂道に対する愛情が伝わってくる素敵な本です。

ライカのレーザー距離計には、高低差を測る機能がありますので、この本に掲載されている坂道を例に、使い方の紹介をしてみたいと思います。

  • 高低差測定ができるハイトプロファイル機能
  • 坂道のカーブ・うねり・湾曲具合を3次元でデータ化できるDXF機能

タモリさんの坂道鑑賞ポイントは、下記4つだそうです。

①勾配の具合
②湾曲のしかた
③まわりに江戸の風情をかもしだすものがある
④名前に由来、由緒がある
-『新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門』 講談社 より-

今回は、文京区の春日から白山にある、西片界隈の坂道測定をご紹介します。

 

石坂 ~3次元測定~

都営浅草線の春日駅A6出口を出て数分のところにある石坂。急なカーブになっています。カーブの具合が見やすいように、道路の白線に沿って、測ってみました。

ライカの3Dレーザー距離計 DISTO S910のDXFモードを使用します。

30点まで測定でき、保存後はケーブルでPCやタブレットに出力します。最大で20ファイルまで、S910本体に保存できます。

測定の様子、測定結果をCADで開いた様子を動画にしています。ご覧ください。

「町内より南の方、本郷田町に下る坂あり、石坂とよぶ・・・・」『新撰東京名所図回』
この坂の大地一帯は、備後福山半(11万石)の中屋敷を幕府の御徒組、御先手組の屋敷であった。
明治以降、東京大学が近い関係で多くの学者、文人が移住した。田口卯吉(経済学者・史論家)、坪井正五郎(考古学・人類学者)、木下杢太郎(詩人・評論家・医者)、上田敏(翻訳者・詩人)、夏目漱石(小説家)、佐佐木信綱(歌人・国学者)、和辻哲郎(論理学者)など有名人が多い。そのため西片町は学者町といわれた。
-西片町の景-
交番の上にさしおほう桜さきけり
子供らは遊ぶ おまわりさんと (佐佐木信綱)

 

新坂(福山坂) ~3次元測定~

石坂を上ってまっすぐ行った先を、左に曲がると、新坂があります。ここは、Y字型になっており、片方が上り坂、もう片方が下り坂です。旧福山藩主の阿部伯爵邸の前に作られたものなので、”福山坂” ともいわれています。

タモリさんは、この坂をこのように表現されています!

湾曲がおもしろい、素晴らしい坂道
私が愛してやまない「Y字路坂」
-『新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門』 講談社 より-

石坂と同様、DISTO S910のDXFモードで測定してみました。結果をみてみると、その湾曲具合がよくわかります。

下記動画の中ほどに、四方からデータを見ている様子がでてきますので、ご覧ください。

『新撰東京名所図会』に、「町内(旧駒込西片町)より西の方、小石川掃除町に下る坂あり、新坂といふ」とある。この坂上の大地にあった旧福山藩主の阿部屋敷へ通じる、新しく開かれた坂ということで、この名がつけられた。また福山藩にちなんで、福山坂ともいわれた。新坂と呼ばれる坂は、区内に六つある。
坂の上、一帯は、学者町といわれ、夏目漱石はじめ多くの文人が住んだ。西側の崖下一帯が、旧丸山福山町で、樋口一葉の終焉の地でもある。

 

曙坂 ~高低差測定~

新坂を下って右に曲がり、左手にある銭湯を過ぎたところで、右に曲がります。すると細い路地が続きます。少し行くと、曙坂があります。

ここでは、ハイトプロファイル機能を使って、坂下と坂上の高低差を測ってみました。坂下を基準点として、まず1回測定し、次に坂上をねらって計測します。下記図のイメージです。

詳しくは、『ハイト・プロファイル機能とは?』をご覧ください。

では、順を追ってみてみましょう。まず、坂下を測定します。

曙坂の石段には、中腹に踊り場があるので、中間地点も測定してみました。下からの高低差は、”2.776m”。画面上にある”13.532m”は、坂下からの水平距離です。

そして、坂の一番上を続けて測定。坂下からの高低差は、”5.212m” です。

「江戸砂子」によれば、今の白山、東洋大学の北西は、里俗に鶏声ヶ窪(けいせいがくぼ)といわれるところであった。明治2年(1869)に町ができて、鶏声暁にときを告げるところから、あけぼの(暁と同じ)を取り町名とした。この坂の場所と、旧曙町、鶏声ヶ窪とは少し離れているが、新鮮で、縁起の良い名称を坂名としたのであろう。
この坂は西片と白山を結び、人びとの通学や生活に利用されてきた。昭和22年(1947)には旧丸山福山町・曙会の尽力により石段坂に改修された。

 

胸突坂 ~高低差測定~

曙坂下の道を、さらにまっすぐいくと、胸突坂があります。ここは比較的急な坂道です。曙坂と同様、ハイト・プロファイル機能を使って、高低差を測ってみます。

ます、坂下を基準点とするため、測定します。

中腹に平らになっている場所があるので、まずはそこまで測定してみます。高低差は、”2.587m”。坂を目の前にすると、もっと差がありそうに見えましたが、それほどでも差はありませんでした。

続けて、坂上を測ります。道路をねらうとうまく測れないので、電柱の下部分を測っています。水平距離で52,980m先、高低差は6.539mです。

「丸山新町と駒込西片町との界にある坂を胸突坂といふ、坂道急峻なり、因って此名を得、左右石垣にて苔滑か」と『新撰東京名所図会』にある。
台地の中腹から、本部台地に上る坂、坂上から白山通りをへだてて、白山台を望む、「胸突坂」とは急な坂道の呼び名で区内に三ヶ所ある。
この坂のすぐ角の旧西片町一帯は、福山藩の中屋敷後で「誠之館」と名づけた江戸の藩校があったところである。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、春日・白山界隈でしたが、他の坂道も測定していく予定です。

DXFモードは、3Dレーザー距離計 DISTO S910 または、3D Distoのみですが、ハイトプロファイル機能は、S910の他に、DISTO D810 touch やDISTO D510にも搭載されています。

ご不明な点がございましたら、お問い合わせページよりお願いいたします。

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