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レーザー距離計のピタゴラス測定、理想と現実…

「ピタゴラス機能、付いてます!」
「ピタゴラス機能で、離れた所からいろんな場所が測れますよ!」

これまで、このような話が多くなされてきました。けれども現実は….

「ピタゴラス付いてるから買ったのに、どうなっているんだ!(怒)」
ライオン

これに尽きます。
一番の理由は、誤差が大きいためです。人によっては20cm以上になることもあります。
これでは、実用に耐えません。

今回は、ピタゴラス機能、実際はどうなの?ということをご紹介します。まずは、これからご説明することを1枚のスライドにした下記図をご覧ください。


では、詳しく説明していきます。

 

ピタゴラス測定から抱く理想

そもそもピタゴラス機能とは、離れた所から、2点間を測るために考えられた測定方法です。ピタゴラスの定理(三平方の定理)を使って計算するので、その名を取って「ピタゴラス機能」という名称になっています。

測る場所と対象物の間に、直角の角度をつくれなければ、正しい数値を得ることは困難です。下記図でいうとa辺とb辺に挟まれた角度です。

ピタゴラス

つまり、測る場所の正面に立ち、下記図のように直角三角形ができれば、2か所、もしくは3か所の測定で、高さが分かります。

ピタゴラス

横幅も同様です。

disto_ピタゴラス

これらの図を見ると、ピッ、ピッ、と簡単に、それなりの精度で測定できそうな気がします。

しかし… 現実は違います。いくつか気を付ける点があり、それをクリアしても、人によって誤差が大きく出てしまいます。

その結果、「使えない!(怒)」ということになってしまうのです。
なぜ、誤差が出てしまうのでしょうか。

ピタゴラス測定の現実

ピタゴラス測定をするためには、前提条件があります。

  • 測定対象は水平な一直線上であること
  • 対象物の真正面に立つこと
  • 2回目の測定で対象物からの最短距離を測ること

マニュアルにも記載がありますが、ピタゴラス機能をご使用になる際ににはご注意下さい。ただし、これらを踏まえても、誤差は生じてしまいます。3つの理由があります。

その1 計算上の誤差

ピタゴラス測定の値は、測定した直線距離をピタゴラスの定理で計算した結果です。そのため、どうしても計算上の誤差が生じます。

例えば、3回測定した値の内、2回目だけ1mm違ったとしても、計算結果にも大きく影響がでます。下記のイラストを、もう一度見てみてください。

(正値)
1回目 (10.072m)
2回目 (10.000m)
3回目 (10.161m)
→ 「3.004m」とします。

それを前提に、2回目の測定値が、1mm、5mm違っている時の計算結果は下記の通りです。

・2回目だけ9.999mの場合、「3.018m」 (誤差0.018m)
・2回目だけ9.995mの場合、「3.072m」 (誤差0.072m)

という計算上の誤差を知ることが出来ますが、1回目、3回目の測定を含め、ここまで精密に測定することはほぼ不可能ですので、実際の誤差は、もっと大きくなるのが本当のところです。

 

その2 三脚・アダプターの有無

測定には、レーザー距離計を上下・左右に回転させます。正確な測定には、基準となる回転軸がぶれないようにしなければいけませんが、手持ちではなかなか難しいのが現状です。

ライカでは、三脚と専用アダプターを用意しています。詳しくは、『レーザー距離計用 三脚』 『3種類のアダプター』をご覧ください。
アダプター FTA360_三脚 TRI100_ライカ レーザー距離計

※一部の室内モデルには三脚のネジ穴がないモデルもあります。

 

その3 オペレーションの誤差

ピタゴラス測定の結果は、計算結果のため、測定回数が多ければ多いほど、測る場所がずれていればいるほど、誤差が大きくなります。

壁の長さや天井の高さなど、直線距離を測る場合は、本体を固定して1度測定するだけですが、ピタゴラス測定の場合は、2回、ないしは3回測定します。加えて、本体を上下または左右に傾けて、回転軸がずれないようにしながら操作しなければいけませんので、レーザー距離計を手で持って、正確にねらいを定めるのは至難の業です。

これら3つの要因が重なり、誤差が大きくなります。人によっては20cm以上になることもあります。いくら精度は要らないといっても、20cmも異なる値では、仕事に使えるレベルではないと思います。

そのため弊社では、ピタゴラス機能を使った測定方法は、ご案内しておりません。本機能を使って測定したいというお問合せがあった場合も、これからご紹介する代替方法をご案内しております。

ピタゴラス測定に代わる方法

手の届かないところ、危険なため近くに行けない場所など、離れた所から簡単に測定したい、というニーズは数多くあります。ピタゴラス測定に代わる方法として、現在は3つの方法があります。

高さ

建物の高さや木など、測定対象が一直線上にある場合は、「高さ トラッキング機能」をご使用ください。傾斜センサーと斜距離を値を算出しています。

詳しくは、『高さトラッキング機能とは?- ライカ レーザー距離計』をご覧ください。

disto_高さトラッキング

【対応モデル】
x310-named510_named810_names910_name

 

ある基準からの高さ(高低差)を知りたい場合は、「ハイト プロファイル測定」を使います。詳しくは、『ハイト・プロファイル機能とは?レーザーで高低差・高さ測定』をご覧ください。

ハイトプロファイル図

【対応モデル】
d510_name d810_names910_name

 

横幅

横幅測定には、「写真を使った測定」を使います。対象物までの直線距離と写真のピクセルを使って、長さを算出します。

詳しくは、『写真を使った測定とは?- ライカ レーザー距離計』をご覧ください。d810_touch_keyvisual_2

【対応モデル】
d810_names910_name

 

どこでも!

立つ位置も、測定場所も気にすることなく、レーザーが当たればどんな所でも測れるのが、DISTO S910です。詳しくは、『DISTO S910のユニークさ – 他レーザー距離計との違い』をご覧ください。

【対応モデル】
s910_name

まとめ

ピタゴラス機能は、多くのレーザー距離計についている機能ですが、手持ち操作では誤差が大きく、実用レベルには向きません。離れた所からの測定には、上記にご紹介した代替方法をご検討ください。

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