レーザー距離計 唯一の規格 “ISO 16331-1”

「レーザー距離計はどれも同じでしょ。」

よく聞かれる話です。

本当でしょうか。

レーザー距離計は、鋼製巻尺やコンベックスのようにJIS規格が存在しません。また、レーザーをつかって非接触で測定をする機器ですので、プロユーザーが選択する「JIS1級」を適用することもできません。

ライカ ジオシステムズは、1993年に世界で初めてレーザー距離計を発表、以来、改良を加えながら、現在に至っています。

しかし、レーザー距離計の市場が拡大するに従い、多くのメーカーの参入の増加とともに、レーザー距離計の一番大切な仕様である「測距精度」が各メーカーごとに異なる事態に陥ってしまいました。

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では、レーザー距離計がどれも「同じでない」と言えるのは、どうしてでしょうか。

レーザー距離計の精度と測定範囲は、周囲の明るさ状況と、測定対象物の反射性に影響されます。特に太陽光はレーザー距離計の仕組み上、多くの悪影響を及ぼします。このことは、実際に屋外で測定をした経験がないと実感がないかもしれません。

通常、購入時には室内で製品の動作を試したり、インターネットで購入される場合は、カタログの表記スペック比較で製品選定をすることが多いためです。

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ライカ ジオシステムズは、測量機器メーカーとして長年の経験やノウハウを蓄積してきました。実際に使用されるユーザーにとって大切なことは、見た目のよいカタログスペックではなく、実際の測定現場で正しい数値を出す製品を使用すること考えています。つまり、測定条件が整った研究室の中だけでなく、日常業務でお使いのあらゆる現場で正しく機能する製品を製造、販売すること前提に、製品開発を続けることが何よりも優先されることと考えています。

また、このようなお話しも聞くことがあります。

「距離だけ測れればいいから、安価なモデルでいい。(どれを選んだらいいかわからない。)」

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信頼のおける測距精度を表示する製品でなければ、仕事に支障が出てしまいます。

たとえば、作業の出戻りは、工期が厳しく管理される建築、建設現場では致命的です。製品構造やレーザーの色、周囲の明るさの程度や測距対象の温度などは、レーザー距離計の精度と測距可能範囲(測距エラーが出ない範囲)に大きな影響を及ぼす重要な要素です。

しかし、上述の通り、要素・条件に関する明確な基準はなく、各メーカーの自社基準によって製品が製造されているのが現状なのです。そのため、使用者が増え続けるレーザー距離計を選択する際に、製品比較が出来ないという状況が続いています。

また、誤解を招く表現や不正確なデータに基づいた情報が市場に増え続けることは、レーザー距離計自体への不信感を増長し、また、実際の測距時の重大な測定エラーを引き起こしかねる可能性を否定できません。

このような社会的背景、ユーザーや流通業者からの要望を踏まえ、レーザー距離計の新しい国際規格 “ISO 16331-1” (レーザー距離計の測距精度と測距範囲の試験基準) が策定されました。

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本規格によって、第三者的視点に立ったレーザー距離計のスタンダードが出来、製品の品質評価や比較が可能になりました。本規格に準拠していない製品との比較は、評価基準としての「ものさし」が異なりますので、たとえ、カタログスペックが似通っていたとしても、正しい評価をしていると言うことができません。

ISO 16331-1には、精度や測定範囲に関わる情報をどのように示すべきか、測定手順はどうすべきかが詳細に定義されています。(参照: レーザー距離計 ISO 16331-1)

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